リアルタイム旅行記 from南米2005


不思議の国キューバ 〜久しぶりのカルチャーショック

キューバ-ハバナ

キューバの第一印象は最悪だった

出発直前に、『キューバは、バックパッカーにはキツイ』
というような話を散々聞かされていた。
でも、キツイたって飛行機チケットは取っちゃったし、2週間は居なきゃいけないので、
正直キューバ旅行前は、暗澹たる気持ちだった。
そのイヤな予感が的中するかのように、ハバナの空港では何が気に入らないのか、
質問攻めに、なかなか入国スタンプを押してくれない。
僕達、そんなに不審ですか…?

やっとの思いでバゲッジクレームに出ると、周りに小型の可愛い系の犬がいっぱいいた。
1匹づつ係員がついているので、どうやら麻薬犬らしい。
フツー、シェパードとか黒くてコワイ犬だろ?
少し和む、やっぱりヘンな国のようだ。

クラッシックカー キューバらしいゲバラのお札。
3ナショナルモネダ=約12円

まずは両替。
キューバは、いわゆる二重通貨制度を採っていて、現地通貨のナショナル・モネダ(NM)のほかに外国人用通貨のコンベルティブレ(CUC)というモノがある。1CUC=24NM。
基本的に1CUC=1US$の固定レートはずなのだが、そうでもない。
まずこの国で両替すると、一律10%の税金がかかる。
ユーロやカナダドルを使っての両替ならこれで終わりなんだけど、USドルだけ、さらに10%の税金を取られるのだ。アメリカの経済制裁への報復的な意味があるらしい。
つまりUSドルを替えると、税金で20%も消えてしまうのだ。
おかげでなにもしていないのに、自動的にお金が減る。

そして市内へ

 空港から市内へのバスはないので、バカ高いタクシーを使うしかない。
しょっぱなから金がかかる。
この国では外人は金を使わないと何も出来ないシステムになっている。
空港から市内へ向かう道は、車の通りがほとんどない。道路だけが立派。
たまに、映画や写真でしか見たことがないような、年代不明のクラシックカーとすれ違った。

クラッシックカー普通に見かけるクラッシックカー。
1960年代の物も珍しくない。

 旧市街へ着いたら、宿探し。
キューバのホテルはとても高いので、バックパッカーはCASAと呼ばれる民宿
(普通の民家の一室に泊められることが多い)に泊まることになる。
これは全くアテがなかったけど、荷物を背負って歩いていれば
どこからともなく客引きが現れると聞いていたが、本当に現れた。
それも、うじゃうじゃと。
「二人でメシ付き10CUC(約1400円)の宿を紹介するよ」というので、
やけに安くてウソ臭いと思ったら、やっぱりウソだったのだけど
比較的安いし、部屋もキレイだったので、この宿に泊まることにする。
だいたい雨降ってるし…

それでもキューバにハマる

 そんな感じで、キューバ初日の印象はあまり良くなかったものの
街を歩いてみると、これほど面白い街は久しぶりだった。
だんだんとキューバにハマッていった。
いままで歩いてきた中南米の街は、ほとんどがスペインの植民地だったこともあり
どこも風景が似ていて、正直なところ少し飽きていた。

でもキューバは違う。
まず建物のボロさが目につく。
植民地時代の面影が残るというか、そのまま廃墟にしたようなボロさ。
そして道には、走っていること自体が奇跡のようなクラシックカーがずらり。
まるでタイムスリップしたかのような光景だ。
店は首都ハバナはまだあるほうだけど、それにしても
一番の繁華街でさえ、びっくりするほど少なさ。
見るもの全てが新鮮だった。
それから、街中に流れる音楽も気分を盛り上げてくれる。
昼間でも、バーはそれなりに賑わっていて生演奏も入る。
そんな音楽が、何処からともなく聞こえてくるのだ。

つきまとうキューバ人

もうひとつ他の中南米諸国にない特徴は、つきまとってくる人々だろう。
キューバ人は、本などによると「明るくフレンドリー」などと賞されているけど、
首都ハバナで実際に話しかけてくるのは、なにかお目当てがあってのことが多い。
というかほぼ100%たかりです。
こういう所はちょっとインド人に似ている。(主にうっとしい所が...)
「映画ブエナビスタ・ソシアルクラブに出た店に、一緒に行かないか」(そして、おごれ)とか
「今日はおれの誕生日だから一杯おごってくれよ」(同日に2、3人が言ってくる)とか
葉巻の密売人とか、宿の斡旋人とか、正体不明の輩が、それは次々と現れる。
まったくいい大人が、昼間からブラブラ何をやっているのかと問いたい。
まあ、人のことは言えないのだけど。

葉巻をくわえたおばちゃん 「写真を撮って!、撮って!」、
で撮ると「金をよこせ!」って…

釈然としない、二重価格

気に入ってる割に愚痴的なことが多いのだけど、もう一つ。
キューバは二重通貨に合わせて、CUCの店とNMの店がある。 基本的にCUCで買物できる店(いわゆるデパートやスーパー)は「ドル・ショップ」と呼ばれる。
社会主義の国によく見られる、(北朝鮮とかに)
「商品はショーケースの中にあり勝手に手に取れないシステム」
で欲しいものをいちいち店員に伝えて、見せてもらう。洋服も然り。すごく面倒くさい。

NMで買えるのは、だいたいハンバーガーやジュースなどの軽食か果物くらい。
レストランで、キューバ人がNM払いで山盛り食べているのに、
我々外人はCUC払いで量も少ない、なんて差別を受けることがたまにある。
ただでさえ、金がかかるのに釈然としない。

激マズスパゲッティ そのうえ激マズだったりすることもある。
くさいチーズ、 伸びきったパスタ、
薄〜いトマトソース のハーモニーは殺人的。

※この文章を書いたのは、まだキューバを出て間もない頃だったが、
日本に帰ってきた今読むと、ずいぶん物価が高くて苦戦していたようでおかしい。
このあともキューバ編は続くけど、ほんと高い、高いと悲鳴のように金の話が多い。
旅行の最後にニューヨークへ寄ったのだけど、
「キューバなんて安かったよな〜」とよくぼやいていた。
一方で長期旅行者がキューバへ行くとやっぱり、この辺で苦労するようです。

(2005年6月10日)

キューバ編
→ 不思議の国キューバ1 〜久しぶりのカルチャーショック
→ 不思議の国キューバ2 〜隠れ家リゾートと高級ホテル